あの日の夕日が優しかったので







「大丈夫。俺も覚えてないから。」


そう言って、そいつ曰く春は笑う。





「あ、じゃあ名前。」


「俺も教えたから君も教えてよ。」




(・・・)









「まつおか かずなり」






「まつおか、かずなり?」



「うん。」






「じゃあ、かずってよんでいい?」





「え・・」




「・・ダメ?」



「いや、ちがくて・・」



(だって。)