あの日の夕日が優しかったので



(ふっ、おもろ)




「抱きしめるとかありえないじゃん
 男どうしで。」



「だって、あれは、泣いてたから。」


「泣いたら抱きしめんの?」


「うん、いや、よくわかんないけど
 壊れちゃいそうだったから。」




(また・・)




「なに・・壊れるって。」




「いや、うん。よくわかんないけど
 抱き締めてないとどっか消えちゃいそうな。」




ほらね、また。



(こいつの言うことはよくわからないけど
 的確なんだ)















「なまえ。」