友哉は腕で顔を拭きながら、草の一本一本の隙間も丹念に探している。 「どうしたの?」 晶は友哉に声をかけた。 「お母さんからもらった奴」 「え?」 友哉は無言になり、ただ黙々と探す。 早紀が友哉の気持ちを代弁した。