そして二人には雨の音さえ聞こえていなかった。



その言葉を受けた玲子は頭の中が真っ白になった



放った直樹でさえ衝撃を受けた。



直樹の気持ち全てが打ち明かされた。



しかし玲子には何が何だか到底理解する事など出来なかった。



「意味、意味が全然分からないよ」



「意味、運命かな」


「運命? 直君、いったい何を考えているの、可笑しいよ、ずるいよ」



「・・・・・」



「何か言ってよ、人の気持ちも考えないでひど過ぎるよ。

それに直君が言ってたんだよ。

運命って始まるものだって、なのに、なのにどうして」



「・・・・・」