いよいよ今年最後の日を迎えた。
明美と会った後、
玲子は直樹へ幾度となく連絡を取ろうと試みるが一向につながらなかった
そんな、やきもきしている時だった。
直樹から電話が入った。
そして二人の約束の時間は訪れた。
玲子は直樹への思い全てを打ち明けようと決心していた。
けれど、ぎこちない二人
「今日、私の誕生日なんです」
玲子は小声でそう言った
直樹は特に驚く様子もなく淡々と答えた。
「これからお祝いするよ」
「直君との思い出の場所そこで祝って下さい」
うつむき加減の直樹に対して玲子は大胆にも場所を指定した。
それは玲子の決意の強さがそうさせた。
