直樹は何を思い、こんな下らない文章を長々と綴ったのか。 自分の気持ち以外に苦しめられていたのは、ただ1つ。 『玲子にとっての幸せとは何か』 その問いかけに答えを出そうと必死だった。 しかし、直樹の身勝手な行動は玲子に不信を与えるだけだった。 「男の人って、一度に何人もの人を好きになれるのかなあ?」 同時に複数? 一瞬、戸惑いを見せた直樹だが冷静になるよう努めた。