「直樹君、今まで本当にすまなかった」 「お父……」 「いいんだよ。私の方が君にお父さんと呼ばれる立場じゃなかったんだ」 「お父さん」 「今まで恵子の事を本当にありがとう」 直樹は三人で暮らしていた長屋へと案内した。 「うんうんそうかそうか恵子はここで大事な家族に囲まれて、幸せに暮らしていたんだな。そうかそうか」 健三はその一つ一つを噛み締めた。