「わぁ~きれい」



そこは星を散りばめたかのような壮大な景色だった。



「平端な道を歩いて来たのに高台になってたなんて、それに毎日電車で通っていたのに、こんな素晴らしい場所があるなんて気付きもしなかった」


玲子は感じたままを素直な気持ちで表現した。



「どうだ」



直樹は再びそれを発した


「うん、凄く素敵です」


「俺の行動、怖かっただろ」



「かなり」


「どこに行くって伝えてからじゃ、今のような感動はなかったと思うよ」



「うん、悩みが全て吹っ飛んで行くような気がします」



「それだよ」


「えっ?」