主婦の明美は暇つぶしで携帯小説を見るようになった。


が、


多くが中高生の恋愛感を描いたものばかりで、走り書きを読んでは次々検索していた。


そんな中、たまたま見つけたのが今回のこの小説だった。


玲子にも一度読んでみればと薦めるが玲子はそれを拒んだ。



ただ、そんな明美もこの小説に対して!



タイトルはダサい!内容が独りよがりで悲壮感だけが漂い、何が言いたいのか分からないと痛烈に批判した。



ところが読んでいく内に


万人に読ませる為に書いたのではなく冒頭に書いてあった・・・


「そう君さえ読んでくれたら・・・」


このメッセージは本当にある一人の為だけに書いたのではないかと興味を抱かさせた。



架空なのか 現実なのか



明美は不思議な空間を行ったり来たりしていた。