あの日からだ。淳斗の様子が変わったのは…。休み時間も話す回数が減った。放課後もあの日から一緒に帰ってない。私はなんとなく気付いていた。だからあえて聞かなかった。こんな日が1ヶ月続いた…。1ヶ月後今まで何事もなかったように淳斗は私に話しかけてきた。いつもの笑顔で。


「一緒に帰ろうぜ。」

「うん。」

「勉強はかどってるか?」

「まぁぼちぼちって所かな。淳斗は?」

「俺か?俺は完璧人間だから。」

「面白くないから。ハハハッ。」

「笑ってるじゃん。」

「笑ってないよーだ。」

「はいはい。わかりましたよ。苺香さん」

「わかればよろしい。」


私は向き合って笑いあった。こんな些細な事でも私にとっては大きな幸せだった。


「なぁ。苺香。明日暇か?図書館にでも行って一緒に勉強するか?」

「えっ?」

「いや、別に無理矢理ってわけじゃなくて…えーと、そのーなんて言うか…」

「行く。」

「えっ?」

「行く。行きたい。」

「じゃ明日10時に向かえに行くから。」

「うん。待ってる。」

「あー。じゃぁな。」

「うん。バイバイ。」


やったー。これってデート?いやでも勉強だからデートではないか?でも2人なんて緊張して勉強どころじゃないよー。何着て行こうかな。淳斗に可愛いって思ってもらいたいからね。今日はいい夢見れそうだ。