西の狼



「この戦い……俺も一緒に戦わせて貰いたい。」



「何だと………!?」



「俺は、あの森でアンタに助けられた。この城でも、あんたに助けられてばかりだ…そろそろ、恩返しさせてくれてもいいだろ?」



「……そこまで言うならば……その気持ち……有り難く受け取ろう。ロジャー。レオン君と一緒にいてくれ。何かあれば、すぐにヘイムダールで知らせるんだぞ。」



「了解ッス!!」




ヴォルカスは隣りの馬に跨がった。



「皆の者!!今より我々は、城外の敵を打ち砕きに行く!その胸に気高き志を抱き、民を守る石垣となるのだ!」



「ウォォォォッ!!」




ヴォルカスの声に応える様に、兵士達も声を上げた。



「開門!!」



ヴォルカスの指示と同時に城門がゆっくりと開かれた。



「行くぞ!!」



城門が開かれると、ヴォルカスを先頭に兵士達が一斉に馬を走らせた。



「じゃあ、僕らも行くッス!!」



「あぁ!」


二人も遅れない様に馬を走らせた。

ロジャーは肩にヘイムダールを乗せている。


「……しかし、かなりの兵力だな…ホントに戦争でも始める気か……?」



馬を走らせていると、アザトホースが静かに話しかけてきた。



「なんだ、いきなり……てっきり死んだものかと……」


「アホか、お前は…剣が喋ったらおかしいだろ。」



「そうなのか?」


「お前なぁ……」



「だって、お前は魔剣なんだろ?」



「……いくら魔剣ったってなぁ、喋る奴なんざいねぇっての…」



「そうなのか?まぁ、お前は黙っていた方が静かでいいがな…」



「……テメェ…言うじゃねぇか……」



レオンは、心なしかアザトホースが笑っている様に感じた。