「……イレールがあれに取り込まれてる。それを助けなきゃならないんだよ」




「………え……な、何で………」






「……いろいろあってな。お前、ヴォルカスから直接指導を受けてたんだろ。なら、協力して貰うぞ」




「………分かったッス……」



ロジャーは静かに頷いて、杖を顔の前で横にして構えた。



すると、足元に碧色の魔方陣が現われた。



その魔方陣から、ドラゴンが飛び上がった。
ロジャーはその首元に跨がって杖を構えていた。



「まだまだッスよ!!」


ロジャーは杖を大きく振った。




すると今度は、ロジャーを乗せたドラゴンを囲む様にさっきの碧色の魔方陣が幾つも現われた。







その魔方陣からは、同じ様にドラゴンが現われた。


その数は、60から70程いるだろうか。







「ドラゴンが、一度であれだけ召喚されるとは……彼もタダ者では無い様だ………」



「オヤオヤ、ロジャーさんも見掛けによらずデキますねぇ……」




「……さすが、十騎士の一番弟子だな。よし、行くぞ!!」










四人はそれぞれの武器を構え、首を一本失ったことで暴れる紫色のドラゴン………領主に向かって走っていった。