「黄金の槍を生み出す魔法なんて、私も聞いた事ありませんねぇ……ッ!」
二人は会話をしながらも正確に魔法で槍を撃ち落としていく。
「……これは、私が復活させた古代魔法だ。大地の奥底に眠る、魔法金属『オリハルコン』を呼び出す魔法だ……」
「古代魔法だと………そんなもの、一体どこで覚えたんだか……」
「どうした、勇んだ割には攻めてこないのか……ならばこちらから行くぞッ!!」
レオールは手にした剣でレオンに切り掛かった。
「くっ……ッ!!」
レオンは剣で受けたが、レオールの剣撃は一撃一撃が極めて重かった。
……気を抜けば一撃で終わるな……単なる剣士だと思ったが、こうもやるとは……ッ!?
考えながら戦っていたレオンだが、レオールの一撃は一瞬の油断すらも許さない程に研ぎ澄まされ、一撃ごとに重みを増してゆく。
次第に受け切れなくなり、押され始めたレオンに見兼ねてミカエリアが攻撃に加わった。
だがレオールは二人を地面から黄金の槍を突き出させることで吹き飛ばした。
「くっ……ご無事ですか、レオンさん……」
「あぁ、助かった…あいつ、かなり厄介だな……」
「まさか、生きて古代魔法をこの目で見られるとは思いませんでしたよ……」
「その古代魔法ってのは、何なんだ?」
「遥か昔、まだ大精霊達が世界を治めていた時代に大精霊達によって編み出された特別な魔法ですよ。今では廃れて、ほとんど使い手がいないと思っていたのですが……」
「なるほど……あれは、大精霊達の魔法ってわけか……どうりで厄介なはずだ……」

