「……やはりあの男達を捕らえないといけませんねぇ………」
「あぁ……できれば、あのリーダーらしき男が望ましいな」
「……でも、今日はもう疲れたッス……」
「……明日、祭りの騒ぎに乗じて男を探そう。あわよくば、捕らえる」
イレールとミカエリアは部屋を出て行き、レオンとロジャーは眠りについた。
外には満月が煌々と輝いている。
しかし男がいるのは、その月光すらも届かない地下深く………
足元を照らすのは、男の手に静かに灯るランタンのみ。
男は長い階段を慣れた足取りで下って行く。
暫く歩いて辿り着いたのは、広大な空間だった。
男は横にある注ぎ口から火を灯した。
灯った火は、壁沿いに伝って空間を明るく照らす。そこには油でも注がれていた様だ。
しかし、それはさしたる問題では無かった。
その空間の天井からは、目と口を布で塞がれ、全身を縛られた人間らしきものが吊るされているのだ。
しかもその数は十や二十どころの話ではない。恐らく二百は超える数が吊るされているのだ。
その全体的な輪郭から、全てが女性の様だ。
ランタンを掲げた男は、顔を酷く歪ませた。
「……徐々に契約に近付いているな……あぁ、早く私を不老不死にしておくれ………愛しい娘達よ……」
男は、口の両端を吊り上げて、不気味な笑みを浮かべている。
しかし、その微笑を見るものは誰もいなかった。
薄暗い空間に、不気味な笑い声が響いていた。
吊るされた女性達は、壁沿いの火に照らされて、不気味に影ができている。
その影は、たまに泣いている様にも見えた。

