夕焼けが照らす庭を歩くレオン達を、館から見つめる人影があった。
「………厄介な連中がやって来たものだ……失態だな、レオール。この始末、どう責任を取る?」
それは、あの小太りの領主だった。
その後ろには、レオールが立っている。
「………申し訳ありません……」
「……ふん……まぁ良い。奴等は『アレ』に任せておけば良い。貴様は大人しく街の巡回でもしてることだな………妹を返して欲しくばな……フハハハハハッ!!」
レオールは頭を下げて部屋から出て行く領主を見送った。
その瞳には、憎悪の炎が煌々と煌めいていた。
「………しかし、一番聞きたかったことが聞けなかったな……」
「あの領主の反応からして、かなり怪しいとは思いますがねぇ……何か、領主様の噂などはご存じありませんか、イレールさん?」
「え、噂……ですか?」
「何でも構わないのですが……」
「………そうですねぇ………今の領主様に変わられてから、街で若い女性が頻繁に行方不明になる事件が多くなったんです。」
「……行方不明……?」
レオンが怪訝そうな顔で聞き返した。
「はい……それでなんです、自警団が創設されたのは。でも、他の事件は減ったんですけど、その行方不明の事件だけは数が減らないんです……」
「……領主は自警団設立の条件として館に本部を置くことを条件として許可したらしいな……」
「……何か、関係してるんスかねぇ……」
「……無関係ではないだろうが、証拠を見つけないことにはな……あの領主は、中々尻尾を出さないだろうがな……」

