西の狼



「………それって……まさか……」



「……気をつけるにこしたことは無いだろう。」





「………そうッスね……」



二人の間に重い空気が漂った。




そこへ、渦中のイレールがやって来た。





「………あの……」





「あ、イレールさん。具合はもう良いんスか?」



「えぇ、お陰様ですっかり………昨日は、助けて戴いて、ありがとうございました。本当に、なんとお礼を言えばいいのか………」



「いいですよ、お礼なんて。たまたま通りかかっただけですから………」




「それじゃあ私の気が済みませんよ……そうだ!お二人は、明日のお祭りはご覧になりますか?」




「あぁ、祭りか……どうする?」





「僕は、見たいッスかねぇ……」






「だったら、今日は私が街をご案内して差し上げます!」


「え!?」





「何もそこまでしてくれなくても……」




「いいえ、それじゃあ私が納得できません!じゃあ、もうお一人の方にもお伝えしておいて下さいね。10頃にお部屋に伺いますから。」





イレールは強引に二人を押し切り、鼻歌を歌いながら奥に戻って行った。






「………まぁ、丁度いいか……」




「……いい人ッスねぇ、イレールさん………」




「………お前、もしかして……」




「べ、別に好きとかそういうんじゃないッスからね!!」




急にロジャーは顔を真っ赤にしてレオンに反論した。






「いや、まだ何も言ってないが……」




「!?そ、そうッスね………スイマセン……」




「……………ま、好きにしろ。邪魔はしないからな。」



「………ハイ………」