「………来たか……」
ダリウスは三人がいた部屋で待っていた。
部屋に戻って来た三人は、見違える程にサッパリとして帰って来た。
「随分、代わり映えしたな。」
「………うるせぇよ…」
「……その服も、中々似合ってるんじゃないか?」
戻って来た三人は、汚れたさっきまでの服を着替えて、新しい服を着ていた。
アリアンは、青をメインに、所々に白や水色の意匠が施された長袖のと長ボンに足元までのマントを羽織っている。
そして、右手には2メートル程の、先端に菱形の水晶が誂えられた長い杖を握っている。
ヴェルズは、活発な彼女に合わせてあるのか、半袖の動き易そうな上着に長ズボンを履いている。
色は、白と赤をメインに、細かな部分に金色の装飾がなされている。
ヴェルズの腰には、少し短いが幅広の剣が刺さっている。
ハイドは、腰から伸びる短いマントに、軽装鎧という出で立ちだ。
色は、全体が黒で纏められ、一部に赤が使われている。
両腰には、左右で装飾の違う二振りの細身の剣が差してある。
「では、任務を言い渡す………」
「………うわぁ………凄いッスねえ……」
「……あぁ……これがハトホルか……」
二人は、野宿を続けて五日目にようやくハトホルに到着した。
ハトホルは、デメテルは元より、様々な地方から来た旅人や商人が通る街道の要所として栄えた街だ。
そのため、各地の名産品が集まることでも有名な場所だ。
「……取りあえず宿屋を探さないとな……」

