「あ、広瀬君。 うん、今閉めるとこ」 「本っっ当にごめん!!」 彼は何度も何度も頭を下げた。 「だ、大丈夫だよ。誰も来なかったし」 「本当にごめん・・・」 少しの沈黙が流れた。 「・・じゃあ私鍵置いてくるね。ばいばい」 「うん。ごめんな」 そう言って、職員室に鍵を返しに行こうとした。 そのとき。 「あっ吉野!」 思わず勢いよく振り返った。 「?」 「一緒に帰ろ!」