わたしのいえの隣には大きな公園があった。
毎日、通学までの通る道にある公園。

気になってた。
いつも、見てるだけだったけど。

公園のなかには大きな木がたくさんあって、
なかにいるだけでもやすらぐってかんじ。
その中でも、ひときわ大きな大木の下、
私には毎日見えていたの。

彼は、夕方の時間帯にいつもいて、
大木の絵を描いていた。
後ろ髪が、風にさらさらして、
きれいな人だった。
すぐに、好きになった。

きれいな人・・・それだけ。
外見も立派な長所。だけど・・・
こんなに好きになるなんて思ってもみなかった。
彼がその場所にいるだけで、
木々が深呼吸してやすらいでいるみたいに見えた。