「 せいぜいフられないように頑張れば?」





立夏にそう言われたからってわけじゃないけど、


私は、いっちゃんに対して今まで以上に積極的になれるように頑張ってみようと思った…。





桃ちゃんのこととかいろいろ気になるけど、


でも、

うじうじ悩んでても仕方ないってことにようやく気が付いたわけで、




…そんなわけで、


私は、いつも以上に頑張っています。
















「 いっちゃん、お弁当食べよ~!」



「 ………。」






お昼休み

いっちゃんのサボり場として名高い学校の屋上に行ってみれば、

案の定 いっちゃんはそこで寝転がっていた…




私の手には、いつかと同じようにいっちゃんのお弁当がある。

今日もいっちゃんはお弁当を忘れていき、いっちゃんママに届けるように頼まれたのだ。









「 はい!いっちゃん、お弁当。」


そう言っていっちゃんにお弁当を差し出してみたけれど、

いっちゃんは私から顔を背けて一言、



「 …いらねぇよ。」

と、吐き捨てた…。