「 ここの201号室。

俺の部屋より広いし、家賃も安いし、


…なにより、由貴子が好きな"さくら荘"ってのに俺も住んでみたくなったわけ。」



彼の言葉に私は信じられない気持でいっぱいだった…






「 うそっ、」



「 ほんとだよ。」




「 どうして言ってくれなかったの…?」



「 びっくりさせようと思ってな。


でも、そのせいでいろいろ不安抱えさせちゃったよな。ごめんな。」



彼の言葉に私は首をいっぱい横に振った




「 ううん。

嬉しい、ありがとう…」



私はそう言った後に、
自分からはめったにしないキスを彼に贈った…



「 どういたしまして 」


不意打ちのキスに彼はちょっと照れた顔をして、

それを誤魔化すように


「 ほらっ! 早く荷物纏めるぞ!!」


と、そう言った…












 205号室の私

 
 201号室に
 お引っ越しです。