「 ……由貴子、
あのさ、新居のことなんだけどさ… 」
一通り私の話を聞き終えた彼が、そう話を切り出した…
「 俺としては、由貴子と一緒に居れればそれでいいわけで……、
だから俺は場所にはこだわらない。」
「 ……うん、
そう だよね…。
場所にこだわってちゃダメだよね…
ごめんなさい……、」
私が頭を下げると、彼が慌てて声を上げた。
「 いや、そういう意味じゃなくてっ!!
俺はどこでも良いから、由貴子の好きなところに住もう って話だよ!」
「 ………えっ? 」
彼の言葉に私は思わず頭を上げた。
顔を上げると、彼はちょっと得意気な表情で私を見つめた
「 …というかな、
実はこの前 ここの大家さんと話して、ここの3LDKの部屋借りることが決ったから…。」
「 ………はい?」
さくら荘の3LDK!?