…まさか、自分がここまで嫉妬深い人間だとは思いもしなかった。





彼女 森永さんが、男の車から降りて来るのを見ただけで、僕の心は激しく動揺した…



こんな状況でいつも通りに彼女と話せる余裕なんて僕は持ち合わせていない。

急いで部屋に戻ろうしたけれど、階段のところで彼女に見つかり声を掛けられてしまった






そして

ついついあんな態度をとってしまった…




『 秘密です…。』

なんて、意味も無い言葉を言って彼女に意地悪してしまった僕。



もともと彼女には好きな相手がいるのだと判っていたはずなのに、


実際に男と居るとこを見てしまうとどうにも感情のコントロールが出来ない…









…そんな数分前の出来事を思い出しながら、僕は何度目になるのかわからない深いため息を零した。




誘われている明日の買い物も、

その好きな相手に見せたくて買うのだろうか とか、そんなこまで考えてしまう……