『 私と、お出掛けしませんかっ!?』




勢いに任せてそんな事を言ってしまった私…


私の言葉に、佐伯さんは少し驚いた顔をした。

確かにただのお隣の私にこんな事言われても驚くだけだと思う…





「 …あの、今朝 眼鏡似合うって言ってくれたから

それで私も伊達眼鏡買おうかなって思って、佐伯さんに選んでもらいたくて…、」



もちろんそれは全部 口実にすぎない。

こんな口実が考えもなしに口からすらすら出る自分に少し呆れる…。


だけど、
こうでも言わないと佐伯さんとデートに誘うことなんて一生無理。


私は少しでも彼との距離を縮めたかった……






「 僕なんかでよければ喜んでお付き合いしますよ。」


佐伯さんは嫌な顔一つ見せないで私のお誘いを受けてくれた。

相変わらずの丁寧な口調に、まだまだ私はただのお隣さんとしか思われていない事を実感する…




それでも

一歩前進出来たのだから、これから頑張ろうって思った…。