…最近、
いっちゃんと、203号室の桃ちゃんは
仲が良い…。
「 あ〜っ、
また いっちゃん、桃ちゃんと一緒に居る〜!」
窓から見える仲の良さそうな2人の姿に、私は声を上げた…
「 同じアパートなんだから、一緒に居ても良いじゃないか…、」
そう呆れながら言うのは、売れない小説家の如月。
「 だってさ〜、いっちゃんってば、
最近 なんか私には素っ気ないんだよ?
それなのに桃ちゃんとはよく喋ってるし…、」
最近のいっちゃんは
なんか変。
いつも以上に素っ気ないし、目も合わせてくれない…
そしてなぜか、
桃ちゃんと仲が良い。
タイプが全然違う2人なのに仲が良いから、なんで?って思う…
もしかしたら
いっちゃんは桃ちゃんが好きとか…?
…そんなことを考えると不安で堪らない
「 …どうでもいいが、
用もないのに、俺の部屋に来るな。」
如月がめんどくさそうに声を上げた…
「 だって、いっちゃんが構ってくれないから暇なんだもん…、」
そう言い返すと、如月はうんざりしたようなため息を零した…
「 こうやって、お前が俺のとこに来るから樹が誤解すんだよ。」
「 え?誤解って…?」
「 …お前と俺が付き合ってる。みたいな 誤解…、」
「 はぁ!?」
私と如月がっ!?
…ありえない!!
「如月センセ、妄想激しすぎっ!!いっちゃんがそんなこと思うわけ無いじゃん!!」
そう私が1人で爆笑すると、
「 ……お前なぁ、
人が親切に忠告してやってるのに…、」
と、恨めしそうな目を向けられた…