「 …あのっ、
助けてくれてありがとう…、」
さくら荘に引っ越して来て、もうすぐ1ヶ月になるけど樹君とは話すのは始めてだと思う…
「 つーか、アンタ 年下相手なんだからビビってねぇで少しは言い返してやれよ。」
「 …ごっ、ごめんなさい、」
慌てて謝ると、樹君が呆れたようにため息を零した…
そして少しの沈黙のあと、
樹君が小さく口を開いた
「 ……なぁ、アンタさ、」
「 ん?」
「 ……アンタって、
佐伯さんのこと好きだろ?」
「 〜〜〜っ!?」
真顔でそんなことを言われてしまった…
なんで知ってるの!?
そう思ったのが顔に出てたのか、
「 態度でバレバレだっつーの。」
と、樹君は意地悪く笑う…
バレバレ…!?
うそ…、
恥ずかしい……
へこむ私に構うこと無く樹君は私に向かって話を続ける
「 なぁ、"好き"って、どんな感じ?」
「 …へ?」
そう尋ねた樹君の表情は、ほんのり赤かった…
…これは、
もしかして…
「 樹君、恋してるの?」
「 なっ!?
…ちっ、違ぇよっ!!」
…この反応は
絶対に恋してる。