さくら荘への帰り道、

ちょっとガラの悪そうな男の子たちに絡まれた…



高校の制服着てるから高校生だとは思うけど、その男の子たちは私のこと大学生とは思っていないと思う…




「 萌え〜!

キミ、超萌え系じゃん!!」



「 可愛いね〜、すげぇ萌える〜」



からかわれてるのは明らかで、でも、怖くて何も言い返せない…






私は、背も低くて顔も童顔。

名前も、"桃"なんて、アニメのキャラクターにいそうな名前…


そのうえ 声もちょっとアニメ声みたいらしく、


友達に萌え系だとからかわれることはよくあること…





でも、こんな風な不良みたいな男の子たちに絡まれるなんて始めてだ…。




「 ねぇ〜、お兄さんたちと遊ぼーよ、」



完全に年下だと思われてるし…




…どうしよう、


逃げたいけど、逃げたら追ってきそうだし…



というか、

怖くて足震えてる

絶対 走れないよ…








…そんな窮地に陥った私を救ってくれたのは、


お隣の202号室の武井さん家の樹君だった…




「 オイ、テメェらなにやってんだ、」



彼のその一言で、
私を囲んでいた男の子たちは一目散に逃げ出してしまった…