「おい、大丈夫か」 『やだ、やめて!!何も言わないで…っ!!』 私は耳を塞いだ。 これ以上、なにかを言われるのが怖かった。 なにも思い出したくないから…。 それでも、頭のなかに彼の言葉が響いてくる 『雨が降る』 やめて… 『傘持って行ったほうがいい…』 やめて…… 『だから雨降るって言ったろ』