「お前…、そんなこと思ってたのか…?」


まさか結菜の不安がこんなこととは予想もしてなくて、俺は思わずそう尋ね返してしまった。

すると、その言葉に結菜はとうとう怒ったように大声を上げた。



「そんなことってなに!?

あたし、ずっと不安だった…
そーちゃんはいつも口だけでなにも手出してこないし、


最初に出逢った時も人違いで…、

あたしと付き合ってるのだって、その人の身代わりなんじゃないかって…っ!!」



そう言って結菜は声を上げて泣いた。



俺は馬鹿だ…

大事な奴を、こんな風に泣かして……


昔から、俺は全然成長してないじゃないか…。