「佐伯、どうした!?」

異変に気付いた店長と結城さんがそう声を上げて駆け寄って来た。


瑠音さんが急に倒れたと説明すると、結城さんがすぐに声を上げた。


「病院に連れて行くから、店長は車回してくれ」

「わかった」

結城さんの声に、店長がすぐに店の外に飛び出した。



「俺は病院に連絡するから、佐伯はそのまま彼女についててくれ」

「わかりました」

「あと…、」

「?」

「彼女と付き合っていたっていう男の連絡先解るなら、病院に来るように言ってくれないか」

「…え?」


結城さんのその言葉に、一瞬戸惑った。

そして、そんな僕に結城さんはこう言葉を続けた…




「彼女…妊娠してるんだ」