しばらく黙っていた彼女は、思い切ったように口を開いた…


「あのね…、

彼…歩とは、前に付き合ってて…


それで…っ」


そこまで話して瑠音さんは、気分が悪そうに口に手を当てた…。


「瑠音さん…?」


「ごめんなさい…っ」


心配になって声を掛けると、彼女は小さくそう呟いた。

そして、その直後、意識が朦朧としたように瑠音さんが倒れた。




「瑠音さん!?」


咄嗟に彼女の抱きとめる。

呼び掛けてみるけれど、彼女からの返事はない。