「おーい、徹〜!!」
突然隣の部屋のドアに向かってそう呼び掛けた。
すると、
ドアが静かに開いて、隣の部屋から男の子が顔を出した。
綺麗な顔をした男の子だった。年は私と同じくらい。
異性に対して、綺麗と感じたのはこの時が始めてだった…
「…なんですか」
「ちょっと風呂沸かしてくるから、この子よろしくな」
「……はぁ」
状況が全く掴めないと言った表情で、徹と呼ばれた男の子が私の方を見る。
男は廊下の奥に消え、そこに取り残されたのは私と徹という男の子だけ。
「…とりあえず、体拭いた方がいいよ」
徹がそう静かに口を開いた。
言われるままに、私は頭に被ったタオルで濡れた服を拭く。
「コーヒー飲める?」
徹がそう私に訊ねた。
私は首を横に振った。
「飲めない」
「じゃあ、紅茶」
「飲めない」
「…じゃあ、ホットミルク」
「飲める」
本当は牛乳は嫌いだったけど、飲めなくもないのでそう応えた。
私の返事を聞いて、彼はホットミルクを作り出した…
「体、冷やすといけないから…」
そう言ってホットミルクの入ったカップを私に手渡す。
私はそれを素直に受け取った
「ありがと…
ねぇ、あんた、あの男の弟?」

