結城さんの言葉を信じることにして、結局少しだけ切ってもらうことにした。
軽くなった髪に、気分も少しだけ軽くなった気がした…。
しかし、
お店を出た瞬間、そんな気はすぐに消し飛んだ。
「 ……歩 」
お店を出ると、
歩が立っていた…。
なんでどうしてと、頭の中に巡る疑問は口には出せなかった。
「 …広瀬さん、瑠音さんとお知り合いなんですか…?」
その言葉に、私は彼の隣に立っていた男の子を見た。
この美容院のバイトくんだ。
歩と彼は知り合いなのだろうか…
よくはわからないけれど、歩は彼の疑問に曖昧に返事をしていた。
私は逃げるようにそこから立ち去った……
動揺する
自分自身に
まだ好きなんだと
気付かされた