( 誰か、今の状況を私に説明してください……。)



理解出来ない目の前の状況に、私は心の中でそう願った。



けど、

願ったところで叶う筈も無いので、混乱する頭で必死に考えてみた…。




お花見をしていて、
甘酒を少し飲んで、


そしたら、
眠くなっていて…


昨日のことがあったせいで寝不足だったから、私はついそのまま眠ってしまった…



…そして、


気が付いた時には、佐伯さんに抱えられていて

私がそれにびっくりして暴れたせいで佐伯さんが倒れて、私の下敷きになってしまった…


なんでこんなことになっているのか、まったく理解出来ない……




なにより、

佐伯さんに怪我させちゃったんじゃないかって思うと、怖くなった…




「 …だ、大丈夫ですか…?」



「 大丈夫です…

…えぇっと…、とりあえず降りてもらっていいですか…?」


私の言葉に佐伯さんが困ったように小さく笑ってそう言った。



…言われて気が付いた

今の体勢は、私が佐伯さんの上に乗っている形になっている…


恥ずかしくて顔が赤くなったのがわかる…





「 すみません…… 」


「 いえ… 」



佐伯さんの上から降りてからもう一度謝ると、起き上がりながら佐伯さんが返事をした。