「 見てこれ!なっちゃんすごく可愛いくなったわよね!!」
そう言って、いっちゃんママは私をいっちゃんに見せつけた。
恥ずかしくてもう駄目…
恐る恐る上を見上げていっちゃんの様子を伺うと、いっちゃんは私を見たまま固まっていた…
その反応に、やっぱり似合ってないんだと実感させられて悲しくなった……
「 …やっぱり似合ってないよね〜?」
わざと笑ってそう言ってみせた。笑わないと泣きそうになってしまうからだ…
「 …や。似合ってる。」
私の言葉に少し遅れていっちゃんがそう言った…
お世辞でも似合ってると言ってくれるいっちゃんは本当に優しいなって思う。
「 お世辞ならいらないよ〜!」
彼の言葉に対し、私は笑いながらそう言った。
すると横からいっちゃんママが口を挟んだ
「 もうっ!!なっちゃんってば、お世辞な訳ないでしょ?
このバカ息子にお世辞なんて言える甲斐性なんてないわよ!
なっちゃんがあんまりにも可愛いから見とれてたのよ!!」
「 っ!?」
いっちゃんママがそう言うと、いっちゃんは途端に顔を赤くさせてそっぽを向いた…。
その反応に、
私も自分の顔が赤くなっていくのがわかった…
( 似合ってるって言ってくれたの本心だったの?)
そう思うと、ドキドキが増していく…
…この早くなる鼓動は、
さっきとは違う
"好き”の鼓動。
102号室の私
どうしようもないくらい
いっちゃんが好きです。