「 ………。

…お前、ばか。」



「 ……へ？」




私の返事に、いっちゃんは呆れたように言った。訳がわからなくて間抜けな声が上がる私に、いっちゃんはさらに言葉を続けた。




「 …気が付かねーわけねぇだろ。」


「 えっ？なんとこと…？」


「 …弁当。

お前が作ってたんだろ。」



「 ーーっ！？」



思いもしなかったいっちゃんのその言葉に、私は言葉が出なかった…

そんな私の反応を見て、いっちゃんはおかしそうに笑った。



「 いつも自分の好物ばっかの弁当だと、ばかでも気付く。」


…確かに、いっちゃんの言う通り。
浮かれていた私は、いつもいっちゃんの好きな物ばっかりお弁当に詰めていたと思う……





「 …別に隠すことねーだろ。」


「 ……だって、

恥ずかしい…… 」


「 なんでだよ。」



私の言葉にいっちゃんは不思議そうに笑うけれど、私としてはなんだか恥ずかしい……