…バレンタイン当日



私は、いつもより早めに部屋を出た。



佐伯さんにチョコを渡すためだ…








きっと格好いい彼は


すごくモテるはずだから
学校でいっぱい貰うと思う…


だから私は、

その一番目に渡したかった。







…お部屋の前で、彼が出てくるのを静かに待つ。





あぁ、緊張する…。

受け取ってもらえるかな…



そうドキドキしていたら、彼の部屋のドアが開いた。






「 おはようございます。森永さん」


彼は私の姿を見ると、にこっと微笑んだ。






「 おっ、おはようございます!!


佐伯さん!!…あのっ、これ……っ、」



そう言って私は、

チョコを差し出した…





たぶん

私の顔、真っ赤だ…






私の気持

バレていないといいな…