「 今日は急に押しかけて悪かったなぁ、」




「 ううん。私も楽しかったよ! 」



「 じゃあ、また明日ね!今日はありがとう」



「 うん!また明日!!」







桃に見送られ、さくら荘を出る


駅までの道を並んで歩く私と亜斗夢。










「 …あのアパート 良さそうな所やったなぁ 」



「 そうだね、

…ほんと安心したよ。」



「 …せやな 」





私と亜斗夢は、互いに安堵のため息を吐いた……






…実を言うと、

桃は、前のアパートで隣人とトラブルを起こしている…。


そのトラブルのせいで、今のアパートには急に引っ越すことになってしまったのだ…。





…だから、


私も亜斗夢も

桃のことをずっと心配に思っていた……




今日 桃の部屋に押しかけたのだって、

桃が新しいアパートで本当に上手くやっているのか、この目で見ておきたかったからだ…





「 …でも、まさか

好きな奴まで出来るとは思わんかったわぁ 」


「 …だよね。

しかも かなりの美形だし…… 」





今思い出しても、

あのお隣りの"佐伯さん"の、美形っぷりは感動ものだ……