「へいへい・・・。」 ヒステリー女に逆らったところで、こちらの得することは何もない・・・。 海人はフィルターだけになったタバコを灰皿に捨てると、電話に背中を向ける。 「それじゃあ行って来る。」 電話越しの菫ではなく、この家に残るアルクへ向けての言葉。 「気をつけろよ。」 それに、対してアルクの忠告は果たして、どちらへ向けられたものか? 「当然。」 海人はそれだけ返事を返すと、リビングを後にした。