ギア・ドール


「うそ・・・私・・・。まだ・・・死にたくない・・・。」


 しかも・・・こんな死に方なんてない・・・。


 こんな形で、私の人生が終わるなんて・・・。


 私の瞳にはいつの間にか、涙が浮かんでいた。


「人は誰しも死ぬんやで?」


 ケィ君の言葉もここでは、耳に入らない。


「それでも、生きる努力ぐらいはさせてよ!!」


 思わず、怒鳴ってしまった。


「キラ・・・声が大きい・・・。見つかったら処罰されるのはキラだぞ。」


 鈴蘭・・・あなたまで!


「なんで、二人ともそこまで冷静なんだよ?」


 再び、怒鳴り散らす私。


「別に、俺たちだって冷静じゃないさ・・・。だから、こうして毎日、ここから逃げれる算段を考えていたんだから・・・。」


 ・・・・え?