次の日、事件は唐突に起きた。 朧新月210年7月30日。 ・・・・・・・紫卯基地が何者かに壊滅されたのだ。 巨大な剣でなぎ払われた後。 無差別にマシンガンを乱射された後。 犯人が誰か・・・なんて考えるまでもない。 目的は何であるのか? 何をたくらんでいるのか? ・・・・・・・・いや、そもそもあの機体には『意思』があるのか・・・ スラムの中で散々憶測が飛び交い、その中のいくつかは海人の耳にも飛び込んできたが、正直、興味はなかった・・・。 そんなこと・・・考えるだけ馬鹿げている・・・