「でもね、私、ちょっとした賭けをしたの」

僕はスプーンを置いて、
右手で彼女の手を握って言った。

「賭け?」

「オムライスに、パセリが乗ってないの、
あなたがそれに気付いたら、クリスマス誘おうって」

後出しじゃんけんに、負けた気分だった。