―Y―



朝、目が覚めると隣に雨宮くんの姿はなかった



伸びをしてリビングに向かうと部屋じゅうにコーヒーの香りがしていた



『おはよ』



キッチンには少し髪の乱れた彼



「…おはよ」



なんか照れるなぁ…



テーブルには朝食も用意されていた



「…雨宮くんってマメなんだね?」



彼は笑いながら私の向かいに座った



『由真さんにだけね。食べてよ』



なんか幸せかも…



朝のコーヒーも彼が向けてくれる笑顔も



幸せなスパイスかな