…ん?
う―んと…あれ??
これは一体、どういう状況…?
さすがに
頭がついてかない…。
というか、
水上爽汰を前にすると
考える余裕すら与えられない…
「…あっ、あの…
私、天音月ですけど…?」
とにかく人違いの是正を
聞かないと…。
だって、こんな人が
私に声かけること自体、
手違いでしょ。
「はい、あっておりますよ?」
うっ!!
傾ける首に爽やか笑顔…
王子様オーラ出まくり…。
ってか、
人違いじゃなのかっ!!
「あっ、なんで…私…
っていうか、私…」
極度の男嫌いなんですが。
「何も気にせず
委ねてくださいませ、天音様。
それなりの働きは致しますよ?
それとも私じゃ
不釣り合いですか?」
爽汰さんの顔が
一気に悲しそうに…。
その顔してて
釣り合わないとか
有り得ないと思います…。
むしろこちらが
釣り合いません。
「いっ、いえ…」
胸のドキドキ、煩いっ!!

