《爽汰》
「…爽汰様。爽汰様!!」
どうやらいつの間にか
寝ていたようだ…。
「んっ…。おはよ、笹宮。」
「…おはよじゃ、
ありませんよ。
もうすぐ到着致します。
して、坊っちゃん、
昨日、珍しく徹夜でも
なさったんですか?」
イケメンな、ドライバ―兼
水上家専属執事の笹宮に
聞かれた俺。
「昨日は、親父と
海外との業務提携について、
話してた。」
俺、こう見えて、
水上ホテルグループの
跡取り息子。
いまの年から、
経営学や会社の経営に
手をつけている。
学年1位だから
頭も悪くはないはずだし。
将来は
多分、跡継ぐはず。

