俺様執事のち、二重人格。








「…それとも、
執事は、もう
決まっているのですか?」





「いっ、いいえ…」







「じゃあ、
よろしくおねがいします。」





「は、はい…?」



もう、どうにでもなれっ!!!






それを合図に爽汰様は、私の手をクイッと引っ張って
私の手についている
ピンクの宝石が埋められている
ブレスレットを抜きとった。









私の手には、爽汰サマの
手首にあった
青い宝石が埋められている
ブレスレットがついた。











「契約…成立です。月お嬢様。」


水上爽汰がひざまずく。









その瞬間、
体育館の中の女子が
何人倒れたかなんて
覚えてない。






ただ、覚えてるのは
次の、小声で言った
水上爽汰の一言。










「…夜も、よろしくね。
お嬢様。」





…?
誰ですか?あなた。






いままでの爽汰様からは
考えられない、
悪魔な一言のせいで、

気づいたら、
見事、意識が飛びました…。






…なんか、ヤバい執事
拾っちゃったかも…



薄れる意識の中、
体が誰かに持ち上げられて
ふわっと浮いた気がした。