まぁ、まじなうってより占うって部類のモノだけど。

さすがの占宵一家も天気は変えられない。



「……、よしっ!!そんじゃま、行きますか。また帰ってくるね」


お姉ちゃんはぽん、と鞄をひとたたきすると、立ち上がった。


郁お姉ちゃんは騒がしいし、落ち着きがないけどその分うちの家族のムードメーカー。



郁お姉ちゃんがいると三割増しでうるさくなるけど、三割増しで楽しくなるから。



それがわかっているからか、お母さんも朔も私もお姉ちゃんの背中をしばらく見送っていた。


「…行っちゃったね」


やがて私がぽつりとつぶやくと、お母さんと朔は無言で家の中に入った。


私もしばらくして玄関のドアを開く。



お姉ちゃん。
次はいつ、帰ってくるかな。