「あれー、向??やば、向倒しちゃった」

倒れる私を見て楽しげに郁おねえちゃんは言う。



もーなんなの今日は。
厄日か。


……………。



「てやっっ」


ばちんっ


「いったぁぁぁ」


私は素早く起き上がると共に、郁おねえちゃんにデコピンをくらわせてやった。



へへん、やられっぱなしの向ではないのだ。




「くそー、今日は相討ちか」




悔しげに郁おねえちゃんは言う。





って、

遊んでる場合か。



私は郁おねえちゃんを放ってさっさと家に入ろうとした。