てことは、もしかしなくともあの二人が加藤さんと前田さん??
まぁでも決め付けるのはいけないよね。
幸いこのクラスには去年明衣と一緒に仲良くしてた子がいる。
私はその子を呼び出した。
「突然ごめん、早苗(さなえ)」
「いいよ。それよりどしたの??」
早苗はさわやかに言った。
私は早苗のこのあっさりした性格が好きだ。
「うん、実は聞きたいことがあって。……加藤さんと前田さんってどの子??」
すると早苗は、さっき私が確認した二人を差した。
やっぱりあの二人か。
私は合点し、続ける。
「ね、あの二人がさ、仁科悠芽と話してたりするとこ見たことある??」
あ―……
ちょっと直球すぎたかな。
案の定早苗はいぶかしげな顔になった。
「なんで??」
「いや、ちょっと気になって!!」
私はあせって取り繕う。
うぅ、こんなときいい作戦が浮かばないこの頭がにくい。
しかし早苗はなぜか、ああ、と納得した表情になった。
……なんで????
私が聞くまでもなく、早苗はにやりと笑って私にささやきかける。
「もしかして、向も仁科にほれちゃった??」
………………。
んな―――――――!?!?!?!?!?

