さて、やってきました、昼休み。
「ごめん明衣(めい)、今日お昼一緒に食べれないっ」
私は親友に頭を下げた。
彼女の名前は高梨(たかなし)明衣。
この高校でできた友達だからまだ知り合って日は浅いけど、小さい頃からの大親友みたいに仲良くなった。
…と、私は思っている。
明衣はにっこり笑って言った。
「いいよぉ。行っといで」
明衣ってば、天使!!
明衣はにこにこ顔のまま再び口を開いた。
「今日は、じゃなくていつものことでしょ〜。10回たまったらクレープおごる約束、忘れてないよね??今日で8だよぉ」
訂正。
明衣の悪魔!!!!
まぁ、一緒に食べれない私が悪いんだけど。
明衣には私の力のこと、話していない。
信用してないわけじゃない。
けど…昔いろいろあったから。
「すいませんっ!!じゃ、行ってきます!!」
私は笑顔で手をひらひら振る明衣を教室に残し、仕事に向かった。

